【日本版DBS】外国籍スタッフ採用時の「犯歴確認」はどう進める?経営者が知っておくべき必要書類とガイドラインの重要ポイント

インターナショナルスクールや英会話教室はもちろん、学習塾や学校にとっても優秀な外国籍スタッフの採用は、事業の魅力を高める大きな強みです。

認定事業者になった場合、外国籍のスタッフの前歴確認は必要なのでしょうか?
さらに「日本の犯歴照会だけで十分なのか?」「本国の書類はどう取り寄せればいいのか?」様々な疑問も浮かんできますね。

そんな不安を抱える経営者や人事担当者の方に向けて、本記事では外国籍スタッフの本人確認のルールと、海外の犯歴照会における注意点を、行政書士がわかりやすく解説します。

目次

日本版DBSの対象となる事業と、求められる「3つの特性」

まず整理しておきたいのは、自社の事業が日本版DBSの対象(特定こども向け施設等)に該当するかどうかです。ガイドラインでは、こどもに対する性暴力のリスクを評価する基準として、以下の「3つの特性」を重視しています。

  1. 支配性: スタッフとこどもの間に、指導的立場や断りにくい上下関係があるか。
  2. 継続性: 一時的ではなく、一定期間継続してこどもと接する関係性があるか。
  3. 閉鎖性: 周囲の目が届きにくい個室や、密室状態での活動が含まれるか。

義務事業者(学校や認定保育園、幼稚園)はもちろん、認定事業者となったインターナショナルスクールや語学教室なども雇用している外国籍スタッフは日本人と同様、前歴照会の義務が生じます

採用募集・選考時の事前伝達

日本人のスタッフを募集するときと同様に、トラブルを避けるため採用活動の段階で
・こどもに接する業務に従事する場合、犯罪事実確認が必須であること
・確認の結果、特定性犯罪事実が判明した場合は、その業務に従事させられないこと
などの事項を伝えておく必要があります。

さらに、外国籍の方を海外から呼び寄せて雇用する場合、来日後に特定性犯罪事実が判明すると、対象業務に就けず帰国せざるを得なくなるなどの重大な支障が生じます。

日本国籍の従業員の前歴照会よりも手続き期間が約2倍かかってしまうことも注意しなければいけません。
可能な限り採用選考の過程で事前に確認を行い、入国前に犯罪事実確認の手続を終えておくことが望ましいでしょう。

本人特定の徹底:パスポート・在留カードの正しい確認方法

日本版DBSにおいて、全ての基礎となるのが「本人特定情報の提出」です。外国籍スタッフの場合、なりすましや情報の偽装を防ぐため、以下の書類による厳密な確認が必須となります。

  • パスポート: 国籍、氏名、生年月日を確認する基本書類です。
  • 在留カード: 現在の在留資格や就労制限の有無、居住地を確認します。
  • マイナンバーカード(保持している場合): 日本国内での行政手続上の本人確認として有効です。

特に、過去に氏名を変更しているケースや、通称名を使用しているケースでは、過去の履歴も含めた正確な「本人特定情報」を特定し、照会システムへ登録する必要があります。これらを曖昧にすることは、後のコンプライアンス違反に直結するため注意が必要です。

海外の犯歴照会(バックグラウンドチェック)と本国の公的書類

日本版DBSの照会対象は、原則として「日本国内での性犯罪歴」です。海外での犯罪記録の照会は義務ではありません。
しかし、来日して間もない外国籍スタッフの場合、国内の犯罪記録の照会だけでは不十分な場合があります。ガイドラインの趣旨(こどもの安全確保)に鑑みると、経営者には「本国における犯歴の確認」を自主的に行うことが推奨されます。

スタッフ本人に以下の書類の提出を求めることを検討してください。

  1. 本国の警察証明書(無犯罪証明書): 直近まで居住していた国の公的機関が発行するもの。
  2. アポスティーユ(または領事認証): その書類が真正なものであることを証明する公証。
  3. 公式な翻訳文: 内容を正確に把握するため、専門の翻訳業者による訳文を添えるのが望ましいです。

採用契約書や就業規則に「海外での犯歴照会への協力義務」や「虚偽申告時の解雇規定」をあらかじめ盛り込んでおくことが、リスクマネジメントにおいて極めて重要です。

信頼される教室運営のために

外国籍スタッフの採用は、こどもたちに多様な視点を提供する素晴らしい機会です。だからこそ、日本版DBSのガイドラインを遵守し、「支配性・継続性・閉鎖性」のリスクを正しく理解した上での厳格な確認作業が欠かせません。

外国籍の方を雇用する場合、日本国籍の方とは提出書類や照会プロセスが異なり、確認に時間を要する傾向があるため、早めの準備が重要です。

パスポートや在留カードによる本人確認を徹底し、必要に応じて本国の公的書類を求める体制を整えることは、単なる事務作業ではなく、「こどもの安全を最優先に考える教室」としての姿勢を示す宣言でもあります。

「具体的にどのような社内規定を作ればいいのか?」「海外の書類の妥当性をどう判断すべきか?」といった実務的な不安がある場合は、弁護士や社会保険労務士、行政書士へご相談ください。適切な手続きを通じて、安心・安全な教育環境を共に築いていきましょう。

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